■日時 令和4年6月13日(月曜日)10時00分~10時15分
■会場 応接室
【質問事項】
1 衆議院小選挙区の区割り改定について
2 新型コロナウイルス感染症について
3 農作物のひょう害について
4 特定復興再生拠点区域の避難指示解除について
【質問事項】
【記者】
衆議院小選挙区定数の見直しについて伺います。
報道で、福島3区について分割するという案がありましたが、改めて、この見直しに向けた議論について、県としての意見を伺います。
【知事】
最近の報道を拝見しているところであります。
現在の衆議院議員選挙制度については、「1票の格差」の是正に向けて、国会における様々な議論を経て、人口比例に基づく方式が導入されたものと受け止めています。
一方で、今回、福島県を含む全国の10県において、小選挙区の定数削減が示されており、地方の声がきちんと反映されるのかといった不安の声が出されていること、これは当然だと思います。
福島県としては、今年の1月、区割り改定案についての意見を提出しました。そのポイントは五つあります。
1点目は、福島県の歴史的沿革や生活圏域など、地域としての一体性を最大限に考慮してほしいということ。2点目は、西白河郡の西郷村のみが、現在、第4区に編入されている、この現状の是正をお願いしたいということ。3点目は、市や郡の分割は避け、地域の特性を十分に考慮した区割りとしてほしいということ。4点目は、東日本大震災と原発事故によって、現在も多くの県民が福島県内外に避難しているという本県の特殊事情を十分考慮してほしいということ。そして5点目は、地方の声を国政に反映させられるよう考慮してほしいということ。以上の5点であります。
県としては、今後も、福島県の復興と地方創生に向けた取組を着実に進めていくためにも、県民の思いがしっかりと国政に届くよう取り組んでまいります。
【記者】
区割りの話ですが、1月に意見を提示した5つのポイントを踏まえると、途中段階であり、一部報道であるというのは重々承知ですが、(福島)3区解体というのは、西郷村の件が意見に入っていることも踏まえて、なかなか(意に)沿わないような形なのかと思います。県として、その区割り審との間である程度やりとりがあるのか、今後どのように意見を伝えていくのかについて、できれば(福島)3区解体に対する意見も踏まえて伺います。
【知事】
現時点においては、途中段階での報道だと受け止めておりますので、個別の案件について、具体的にお話をする段階にはないと思います。
また、県としては、今年の1月に意見を提出し、様々な思いというものを直接届けております。現在、国において、いろいろな角度から、当然福島県の意見あるいは自治体の思い等も含めて、真剣に議論を重ねておられるものと考えています。
【記者】
外国人客の受入れの再開について、各都道府県で今回の再開に合わせて、既に仕掛けといいますか呼び込みに向けて、誘客事業の推進などいろいろ検討されており、福島県ももちろん遅れをとってはならないという部分と、あと感染の拡大防止の観点で難しい部分があると思いますが、その辺りの考えを伺います。
【知事】
国においては、水際対策を緩和して、今月10日から添乗員付きの団体ツアーに限り外国人観光客の受入れが再開されました。
県としては、外国人観光客の受入れに当たって、まずは先般公表された国のガイドラインに基づいて、感染防止対策の遵守方法や緊急時の対応などについて、関係の皆さんに周知を図っているところであります。
こうした中、海外に設置している現地窓口には、ツアー再開に向けた問合せが入ってきています。このため、福島県の魅力の発信や受入れ環境の整備などに、しっかり取り組んでいきたいと考えております。
先ほどお話がありましたとおり、感染対策を徹底しながら、一方で、おもてなしをしながら、海外のお客さんを受け入れて、そして安心して県内の魅力、宝物を楽しんでいただくこと、この二つを両立していくことが重要だと思います。
旅館、ホテル、観光事業者の皆さん、また県民の皆さんの御理解も頂きながら、このインバウンド対策に丁寧に取り組んでいきたいと思います。
【記者】
新型コロナについてですが、基本対策に移って、感染者の状況も二桁や100人台ということで推移していますが、今現在の状況をどのように見ているのかについて伺います。
それと、経済対策についてですが、「(オールふくしま)食べて応援(キャンペーン)」について、前回はあっという間に売り切れてしまいましたが、次の販売時期などが決まっていれば伺います。
【知事】
まず、福島県内の新型コロナウイルス感染症全体の状況でありますが、それぞれの指標を見ていただきますと、1週間前に比べて全体として改善している、そして、この改善の傾向というものは、基本的にずっと継続していると受け止めております。
そのベースは、人口10万人当たりの1週間の新規陽性者数ですが、4月中旬、ここがピークでありましたが、そこから一旦下がり、またリバウンドもありましたが、その後着実に減り続けている。ただ、最近は、ある程度下げ止まりの傾向もあるかなと受け止めています。
この4月中旬がピークでありましたが、感染者数が全体として改善傾向にある、これは、県民の皆さん、事業者の皆さんお一人お一人が、感染対策にしっかり取り組んでいただいているおかげだと考えています。皆さんに心から感謝を申し上げたいと思います。ありがとうございます。
そして今、飲食店応援事業(「オールふくしま食べて応援キャンペーン」)のお話を頂いております。6月分の追加販売でありますが、6月15日、水曜日の12時、また、7月分の追加販売は、7月13日、水曜日の12時にそれぞれ開始いたします。
この食事券については、効果が長期間に及ぶように、5月、6月、7月に分けて追加販売することとしています。おかげさまで大変好評を頂いておりまして、現時点では、6月分と7月分として、計8億7,100万円分の追加販売を行い、飲食店や食材を提供する生産者の皆さんを支援することとしています。この食事券の利用期限は8月末までとしております。
県民の皆さんには、引き続き、認定店での飲食を楽しんでいただきたいと考えております。
【記者】
先週、ひょうの被害の速報値について、12億円超というまとめが出ました。
このことに対する受け止めと、あと先週の会見で全容把握と併せて支援策も検討していくというお話でしたが、その支援策の検討をいつ頃までにどのように進めるのか、内容も含めて伺います。
【知事】
先般、県内の17市町村において、なし、もも、りんご等の農作物へのひょう害が発生しました。6月10日に被害状況の速報値を取りまとめましたが、全体として、面積は782ヘクタール、金額では12億円を超える甚大な被害が確認されています。
福島県においては、昨年もひょう害や凍霜害に見舞われています。被害に遭われた生産者の方々が、心が折れて生産意欲を失いかねない状況にあると考えています。
県としては、今回の被害に対して、しっかりと支援していく必要があると考えております。収量や品質の確保に向けた技術支援に加えて、農業等災害対策事業等の実施を検討しているところであります。今後、さらに詳細な被害状況の把握を進めた上で、更なる支援策についても検討してまいります。
【記者】
昨日、葛尾村の帰還困難区域の一部で、帰還困難区域としては初めて避難指示が解除されました。解除についての受け止めについて伺います。
【知事】
葛尾村の特定復興再生拠点区域について、昨日の午前8時に避難指示が解除されました。
この解除は、帰還を希望されている方々にとって極めて重要であり、帰還困難区域内で初めて居住が可能となることから、村の復興にとっても大きな前進であります。
一方で、すぐに帰りたい、まだ帰れない、あるいは、もう帰らないと決めているなど、住民の皆さんはそれぞれのお立場で、様々な考えもあろうかと思います。県として、そうした様々な考えやお気持ちを十分に尊重しながら、帰還する意向をお持ちの方々が安心して古里に戻ることができるよう、環境整備に努めてまいります。
また、帰還意向のない方々に対しても、古里とのきずなを結ぶことができるように、きめ細かに対応していくことが重要であると考えております。
先週、岸田総理が葛尾村を訪問されて、「避難指示の解除はゴールではなく、復興のスタートである」と挨拶されていました。
県としても、引き続き、関係の皆さんと丁寧に協議を重ねながら、避難地域の復興・再生に取り組んでまいります。
昨日、葛尾村の篠木村長とも電話で直接お話しました。村長自身が雨の中で、8時の開門にも立ち会っておられましたが、村長自身「非常に感慨深い、うれしい」という思いがある一方で、「まだ本当にこの避難指示解除、野行(のゆき)の解除はスタートなんだ」、「ゴールじゃない、ここからである」、「まだいろんな課題がある」ということを真剣にお話されていました。私自身も全く同感であります。
また、葛尾村に続いて、大熊町、双葉町においても、現在、避難指示解除に向けた準備が進んでおりますが、特に帰還困難区域を広く抱えておられる自治体にとっては、本当にまだ復興の序の口、スタートラインということでありますので、国、県、自治体、関係機関が力を合わせて、古里の再生に向けて、また帰還される方々、あるいはそのままとどまられる方々も含めて、様々なサポートを行っていく、そういう思いで取り組んでいきたいと思います。
(終了)
【問合せ先】
○質問事項
1 衆議院小選挙区の区割り改定について
→総務部市町村行政課 電話024-521-7304
2 新型コロナウイルス感染症について
→新型コロナウイルス感染症対策本部(保健福祉部地域医療課) 電話024-521-7238
(オールふくしま食べて応援キャンペーンについて)
→商工労働部商工総務課 電話024-521-7270
(訪日外国人観光客の受入れについて)
→観光交流局観光交流課 電話024-521-7287
3 農作物のひょう害について
→農林水産部農業振興課 電話024-521-7337
4 特定復興再生拠点区域の避難指示解除について
→避難地域復興局避難地域復興課 電話024-521-8439