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知事記者会見 令和4年8月22日(月)

印刷用ページを表示する 掲載日:2022年8月26日更新

知事定例記者会見

■日時 令和4年8月22日(月曜日)10時00分~10時25分
■会場 応接室

【質問事項】
1 新型コロナウイルス感染症について
2 第104回全国高等学校野球選手権大会における聖光学院の活躍について

令和4年8月22日 福島県 知事  動画を再生する

 

 

【質問事項】

1 新型コロナウイルス感染症について

【記者】
  新型コロナウイルス感染症について、お伺いします。
  政府が、感染者の全数把握について見直しを始めたとの報道があります。全数把握に代わる新たな仕組みの構築に際し、県として具体的にどのようなことを求めていく考えか伺います。
 
【知事】
  政府においては、先般の全国知事会における、「新たな変異株の感染急拡大に対する緊急建議」を受け、各都道府県が地域の実情に応じた多様な対策として、BA.5対策強化宣言を発することにより、その取組を国が支援する枠組みを示されました。
  また、第7波の収束後に見直すとされていた新型コロナウイルス感染症対策については、全国知事会から、感染者の全数把握の見直しに今すぐ取りかかるよう、更なる要請を行ったところであります。
  政府においても、専門家や関係者の話を聞きながら、スピード感を持って対応していきたいとしており、今後、国において速やかに検討がなされるものと考えています。
  先週も、加藤厚生労働大臣、また松野官房長官と全国知事会新型コロナウイルス緊急対策本部として、直接オンラインでの意見交換を行ったところであります。
  全数把握を行うことによるメリット、重要な意義も当然ありますし、一方で今、全国で、福島県でもですが、連日のように(一日当たりの新規陽性者数が)最多を更新している、このように厳しい状況の中で、特に医療機関や保健所などの現場に過度な負担をかけさせないようにするためには、どういった見直しがいいのか、政府において、メリット・デメリットも含めて具体的な協議を行っていただいていると思います。
  実は、この週末も、全国知事会としての更なる対応について、平井会長とも相談しているところであります。今週も、また政府との意見交換等を通じて、知事会として、具体的な対応策をできる限り早く打ち出していただくよう、求めていきたいと考えております。

【記者】
  今、医療機関の負担・負荷の話がありました。県内でも当然負荷が高まっていって、その背景には、一般の感染者が増えているということに加えて、医療従事者御自身が感染してしまったり、濃厚接触者になってしまうことで負担が高まっていく事情があると、この間、発表がありました。このことに関する現状、知事としての受け止めについて、改めて伺います。

【知事】
  まず、福島県のこの一か月あまりの感染状況でありますが、もともと7月の中旬までは(1日当たりの新規陽性者数は)三桁でありました。それが7月20日に千の大台を突破して以降、更に増え続けて二千の大台を突破したのが8月2日、そして三千の大台を一気に突破したのが8月17日でありました。
  この前の1週間はお盆期間とも重なっておりましたが、前の週の同じ曜日に比べて少し落ち着いたかなという傾向も見られました。しかし残念ながら、その後、三千人台が4日連続という、これまで福島県が経験したことがない感染の急拡大が継続している状況にあります。この1か月で、数百人という三桁を一気に超えて、千人、二千人、三千人、こういった急拡大というものは、これまでない経験でありますので、当然ながら医療現場に過度の負担がかかっております。この本質的な原因は、BA.5への置き換わりが進んでいることであります。
  それぞれの時点で少しタイムラグがありますが、大体7月中旬のデータでは(BA.5の比率は)5割程度だったものが、その後、8月には71%。そして8月中旬、直近の数字では94%まで上昇しておりますので、ほぼ置き換わっている。これは、少し前のデータになりますので、先ほど言った千人、二千人、三千人というのは、BA.5への置き換わりに連動していると分析しているところであります。
  そして、それに伴って、県内のそれぞれの指標が、これまでにないレベルで悪化しています。先ほど、お話を頂きました医療従事者の皆さんは、本当に現場で懸命に対応していただいていますが、このスタッフ自身が感染をされたり、あるいはお子さん等の関係で濃厚接触になる方が急増しています。実際、コロナに関連して休んでいる医療従事者は1,400人、前月に比べて740%と急激に増えています。
  この数値は、もともと貴重な医療人材が足りない、それに加えて、陽性になる、あるいは濃厚接触になることによって、740%増で1,400人もの医療従事者の方が、コロナに関連して、例えば1週間なり10日なり休まざるを得ないということは、本当に現場を運営するに当たって深刻な問題になっています。
  そして、先ほど言ったような患者さんが3千人を超える状態が4日続く、これが噛み合わさりまして、コロナ患者の入院の困難化、あるいは、本来予定していた他の疾病の入院・手術の延期、さらに外来、救急医療の制限、受入の困難化、こういったものが続いています。
  救急搬送の困難事案でありますが、8月1日からの1週間では、前年に比べて269%の増となっており、8月8日からの1週間では228%の増と、これまでにないほど、救急事案において、運ぶことが難しくなっている事例が出ています。
  こういう中で、正に医療体制が危機的な状況にあるということを踏まえて、BA.5の対策強化宣言、あるいは医療の非常事態宣言を出させていただいておりますが、県民の皆さんには、是非、改めて基本的な感染対策をしっかり行っていただきたいと思います。
  特に今日、改めて二つお願いしたいことがあります。まず一つ目は、お盆期間中に普段とは違う行動された方、この方に対するメッセージであります。
  発熱、せき等の症状が少しでもある場合は、自宅で安静にしていただくなど、外出を控えていただくことが重要です。現在、(表示した資料には)県民の約80人に1人と書いてありますが、正確に言いますと、「77人に1人」が感染して療養中です。77人に1人、その1人は感染された方です。したがって、感染した方には濃厚接触の方、あるいは濃厚接触の関係の方もおられますので、実際この77人に1人はもっと分数が大きくなる。例えば40人に1人とか、そういうレベルと言ってもおかしくないぐらい、つまりこの(記者会見会場である)部屋の中でも、1人そういう方がいてもおかしくない確率であります。
  したがって、本当にウィズコロナで、隣にそういったウイルスの脅威があるのだという前提で、特にお盆期間中に普段会わない方と飲食等された場合は、おおむね1週間程度、人との接触を避けていただくことが重要であります。発症の2日前から発症10日目までが、ほかの方への感染リスクがありますので、この1週間という期間は非常に重要です。このお盆明け、夏休みがおおむね終わってくる今週の平日、「自分は大丈夫だ」と思わないで、体調チェックを行っていただくことが、まず重要だと思います。
  次に、二つ目は、お子さん方、子どもたちの夏休みが終わって、いよいよ学校が始まるシーズンであります。そこで登校、登園前に是非体調チェックをしていただいて、本人あるいは御家族でも発熱やせきなどの症状が少しでもある場合には、本人の登校や登園について、学校に相談をしていただきたいと思います。
  また、学習、校内活動の注意点、部活動、課外活動の注意点等も、県教育委員会を通じて各学校にはお知らせしてありますが、この1週間は特に、今まで学校が休みでしたので、学校でのクラスターは劇的に減っていましたが、今後、このお盆での感染等を通じて、それが学校の中で一気に拡大してクラスターが増える可能性も十分にありますので、子どもたちの教育現場、あるいは保育現場等での留意、あと御家庭での注意というものを重ねてお願いしたいと思います。

【記者】
  今の新型コロナウイルス感染症の話で伺いたいのですが、いろいろ基本対策の徹底は重要だと思いますが、ただ、ここまで感染が広がってしまった以上、やはり感染を抑えないといけないと思います。それが現状の対策で、果たして抑えられるのかどうかという認識をお伺いします。例えば、今紹介された厚労省の話だと、発症の2日前から感染リスクがある。そうすると発熱・せきが発症した時点で、その前に会っていれば、感染させているリスクがあるわけです。その辺をどう整理していくのか、県として考えがあれば伺います。

【知事】
  今の御質問、非常に重要な質問だと思います。ただ結論を申しますと、今、限定された部分について言うと、非常に難しいと思います。
  私自身、思いますのは、無症状の段階でチェックするということは非常に困難です。ただ、その時にも、方法が一つありまして、例えば帰省される、あるいは旅行される際に、特にお盆期間中に無料の検査を行える体制というものを県として構築しました。また、他の都道府県でも(同様に)対応していただいていましたので、例えば、お盆に久しぶりに実家に帰ってきて、3年振りにおじいちゃん、おばあちゃんと会うという場合、検査を行っていただいた方がたくさんいます。そこで多くの方は陰性でありましたが、一部は陽性でありました。あるいは「旅行に行って帰ってきた。普段と違う行動したので心配だ」ということで無料検査を受けていただいて、その方に症状はないのですが、検査を受けることによって、事前にリスクを排除することができました。
  したがって、やはり無症状の場合は、こういった特別な事案を行う際に、できれば検査を受けていただく、お盆が終わって駅での無料検査は終了していますが、県内の薬局等での検査はまだ継続しておりますので、何か自分が通常と違う心配な行動を行った際には、できればこの無料検査を受けていただいて、安全を確認していただくというのが一つの手法かと思います。
  あと、ゼロコロナというものは、今のオミクロン株の特性からいうと難しいものですから、せきや発熱とか症状があった場合には、とにかく自分自身が動かないで、できるだけ早く医療機関に相談する、あるいはコロナの検査キットを自宅に届けていただいて、自ら検査を行っていただくということが重要だと思います。
  今回、陽性者登録センターを今日から開設したところであります。医療機関での診断を経ずに、陽性者の登録を行うことができます。これは感染者の急増に伴う医療体制のひっ迫を解消して、重症者リスクの高い方がより適切に医療機関を受診できる体制の確保を目的としています。症状が安定していて、重症化リスクが低い方、こういった方々を対象にして、オンライン申請によって登録を行うものです。そしてフォローアップセンターを通じた健康相談などのサポートも行います。重症化リスクの高い方は、これまでどおり、適切に医療機関を受診していただくことで、必要な医療を確実に確保できる体制がとれるように、この陽性者登録センターの活用を進めたいと考えております。
  実は先ほど、9時40分時点の数値を確認しました。(陽性者登録)センターがスタートしたのは9時で、40分間で既に140件を上回る登録申請がなされているということであります。今後、この件数をできるだけ多く対応できるようにしていくことも必要かと考えておりますので、医療がひっ迫している現状を改善するために、この陽性者登録センターというものを最大限活用して、先ほどもお答えしました医療現場の負担緩和に、できる限り努めていきたいと考えています。

【記者】
  先ほど、検査を受けていただくというのも一つの手法だと話され、私もそう思っているのですが、例えば、旅行とか帰省の際に受けられる検査というのは、抗原検査であります。抗原検査というのは、PCR検査に比べれば精度が低い。このコロナの難しさというのは、無症状者がたくさんいて、それがウイルスを運ぶということだと思いますが、そういう意味では、やはり科学的に対処するという面から、PCR検査をなるべく受けてもらって、無症状者を逃さないというか、そういう対応も必要かなと思いますが、抗原検査でしかできないものなのかとういうことについて伺います。
  また、ここまで来ると医療にも過度に負荷がかかっているわけですから、改めて、何らかの行動制限というものは必要ないのかということについて、併せて伺います。

【知事】
  まず、抗原検査、PCR検査では、精度が一定程度違う、これは事実だと思います。
  ただ一方で、現在、県が提供しております抗原検査は、きちんと認められたもので、精度は相当程度高いものであります。ただ無症状の場合、完璧かというと完璧ではないと思います。先ほど言ったとおり、福島県は、47都道府県の中では感染者は相当少ない県であります。ただ、その福島でも、77人に1人が療養しているという状況でありますので、その全ての無症状の方にPCR検査を一定期間ごとに行うということは、なかなか現実的には難しいかと思います。
  したがって、普段と異なる行動をした方が、まず抗原検査を受けていただくこと、また、その後、自分にせきや発熱等の症状があった場合には、動かないで自分なりにチェックをしていただくということを訴えかけていく、これが重要だと思います。
  また今、全国的にまん延しておりますので、これは福島だけではなく、オールジャパンの問題でありますが、今は何とか国民の皆さん、県民の皆さんが日々の感染対策を丁寧に行っていけば、一定程度感染のリスクを減らすことは、間違いなく可能であります。また、お盆休み、夏休みもほぼ終わってきておりますので、通常生活の中で、基本的な感染対策を徹底していただくことによって、先ほど見ていただいたような、こういう特殊な、急激な上昇カーブを下げていくということは何とか可能ではないかと思いますので、医療の厳しさというものを丁寧に訴えながら、県民の皆さんの御協力を頂けるように、県として注意喚起を続けていきたいと思います。

 

2 第104回全国高等学校野球選手権大会における聖光学院の活躍について

【記者】
  残念ながら敗れてしまいましたが、高校野球における聖光学院の活躍について、知事はどのように御覧になりましたでしょうか。

【知事】
  聖光学院野球部の皆さん、1回戦、2回戦、3回戦、準々決勝、そして準決勝と、5試合において全力を出して、すばらしいプレーで4強まで勝ち上がっていただきました。野球部の皆さんの甲子園での大活躍に、心から敬意と感謝の意を表したいと思います。
  今回、聖光学院は初めて準決勝に進出しました。また、福島県勢としては51年振りの準決勝進出でありました。
  今回、特に聖光学院は非常に厳しいブロックに入っておりました。1回戦、2回戦、3回戦は全て甲子園での優勝を経験した強豪校でした。また、3回戦と準々決勝では打線が爆発して、非常に力強い勝ち方をしたところであります。準決勝では惜しくも敗れましたが、選手の皆さんの本当に一生懸命なプレーを見て、県民の皆さんが元気と勇気、そして感動を間違いなく頂けたと思います。本当にありがとうございます。
  今回、聖光学院がこのように活躍をされた要素、大きく三つあると思います。
  一つ目は、斎藤監督、赤堀キャプテンの采配とリーダーシップ。この2人が軸となってチームをよくまとめておられたと考えています。
  二つ目は堅守、堅い守備であります。エース佐山投手は、規定投球数に達するまで、自分の全てを尽くして粘り強く投げ続けてくれました。そして聖光学院の守備、解説の皆さんが口をそろえて褒めておられましたが、内野、外野、キャッチャーもすばらしい守備でありました。この守備が次のチャンス、得点に結びついた流れをつくってくれたと思います。
  そして最後は攻撃です。1回戦、2回戦と、戦いを重ねるごとに打線が進化して、上位打線、下位打線関係なく、あらゆる選手が様々な形でヒットを打つ、あるいはセーフティーバントで出塁する、四球、デットボールで出る、走る、そして相手のペースを狂わす、こういった打線の活躍が準決勝まで勝ち進むことができた要因になったと思います。
  そして、この三つの要素を支えてくれたのは、聖光学院の不動心だと思います。大きな舞台で自分の実力を出すということは、並大抵のことではありません。通常ですと、どうしてもその雰囲気にのまれてしまう。相手が優勝校だ、実力校だと思うと、力を発揮することができない。これが多々あるわけでありますが、聖光学院は違いました。平常心を保つことができる。
  そして、ベストどころか、自分自身のこれまで以上のプレーを行える、この進化できる不動心というものが根底にあったからこそ、ここまで勝ち抜き、また県民の皆さんに大きな感動を与えていただいたと思います。
  私自身もそうでありますが、今回、聖光学院野球部の活躍を見て、我々は今、復興、地方創生、新型感染症対策、自然災害対策など、多くの課題に直面しているわけでありますが、こういった難しい課題を乗り越えて前進していこうという大きな勇気を頂きました。選手の皆さんが胸を張って、笑顔で福島に帰ってこられることを楽しみに待っております。

 

(終了)

 

【問合せ先】

○質問事項
1 新型コロナウイルス感染症について
→新型コロナウイルス感染症対策本部(保健福祉部地域医療課) 電話024-521-7238

2 第104回全国高等学校野球選手権大会における聖光学院の活躍について
→教育庁健康教育課  電話024-521-8409