■日時 令和4年9月20日(月曜日)10時00分~10時20分
■会場 応接室
【発表事項】
1 県オリジナルいちごの名称及びロゴデザインについて
【質問事項】
1 福島国際研究教育機構について
2 県民世論調査の結果について
3 県オリジナルいちごの名称及びロゴデザインについて
4 令和4年台風14号による被害状況について
5 安倍元首相の国葬儀について
【発表事項】
新しい県オリジナルいちごの名称及びロゴデザインについて、発表いたします。
今年2月に品種登録を出願した「福島ST14号」の名称を「ゆうやけベリー」に決定し、ロゴデザインを制作いたしました。
この名称募集に対し、全国から17,732点の応募を頂きました。
その中から、県クリエイティブディレクター・箭内道彦氏を始め、生産者団体、市場・流通関係者等で構成する審査委員会で慎重に検討いただいた結果、特徴である橙色を感じさせる鮮やかな赤色を表現した「ゆうやけベリー」に決定いたしました。
また、ロゴデザインは、箭内道彦氏に助言を頂きながら、「FUKUSHIMA CREATORS DOJO 誇心館」の師範である小杉幸一氏の監修の下、塾生のアイデアもいかして制作いたしました。
コンセプトは、「ふくしまの想いが伝わる『輝くいちご』」です。「ゆうやけベリー」をほおばるたびに、大空を真っ赤に染める夕焼けのように、口いっぱいに幸せが広がり、明日への輝かしい希望を感じていただきたい、そんな思いを込めたデザインです。
「ゆうやけベリー」は今年の冬から、県内の直売所や量販店等で販売を開始いたします。
関係の皆さんと力を合わせながら、デビューイベントなどを通して、認知度の向上と販売促進に取り組んでまいります。
【質問事項】
【記者】
16日に、政府の復興推進会議で、福島国際教育研究機構の候補地が正式に決定しました。
知事も以前から話していたように、17日に来県された岸田首相からも、その波及の効果、また、優秀な人材の確保といったものを、いろいろ仕組みを作っていくといった発言がありました。
県としても、もちろん国が主導するものだとは思いますが、その結びつきの部分、仕組みについて、どのようなスケジュール感を持って、どのような形で整えていくのか、考えを伺います。
【知事】
先般、国において福島国際研究教育機構の立地場所が決定されました。
これは世界に冠たる創造的復興の中核拠点として期待される、機構の設立に向けた大きな一歩となります。
県としても、機構が地域と結びついて成果を生み出し、その効果が自治体の垣根を越えて、広範なエリアに還元されるよう、機構、国、市町村、関係機関等と連携して取り組んでまいります。
その際、重要なことは、今御質問にもありましたが、まず機構がそれぞれの地域、特に福島県の地元の企業であったり、あるいは学校、研究者の皆さんと関わりが強いということであります。
機構が県民から近い存在であること、これが重要であり、この点については、先般、秋葉復興大臣が来られた際にも、私からお話をさせていただきました。
また、機構が立地する自治体のみならず、双葉郡、避難地域の12市町村、あるいは浜通り、そして福島県全体といった広域的な波及効果をもたらすことも重要です。
そのためにも、優秀な研究者、関係の皆さんが安心して、この機構に隣接した地域に住んでいただける、こういった環境づくりも重要です。
したがって、この機構が設立する前になすべきこと、非常に多くの事項があると思います。
これまで県としても、具体的にこういったことを進めるべきだというお話を今申し上げたことも中心にしながら、政府に対して申し上げているところです。
今後とも、国、県、市町村、また関係の機関、特に福島県内にある、例えばロボットテストフィールドであったり、廃炉関係の機関であったり、福島水素エネルギー研究フィールドであったり、こういったものとの連携も極めて重要でありますので、関係の皆さんと力を合わせて取り組んでいきたいと考えています。
【記者】
私の個人的な意見ではありますが、例えば、「福島イノベ倶楽部」とか、既存の連携組織があります。そういったものを新たに作って、波及効果の舞台回しとか、そういった装置になるような仕組みということについて、何か考えがあるか伺います。
【知事】
今御指摘があった「福島イノベ倶楽部」は、福島イノベーション・コースト構想に関わる方々、産・官・学・民の非常に幅広い皆さんで構成されるプラットフォームになっております。
こういった形で皆さんが関わる場、そこで様々な方が実際に会って、自分たちの思いや行っていることを意見交換し、次の連携につなげていくということは非常に重要だと考えております。
今後、福島国際研究教育機構においても、そういったプラットフォーム的な存在は非常に重要だと考えております。
特に、福島イノベーション・コースト構想という大きな枠組みがあって、その中心的な拠点、これが福島国際研究教育機構でありますので、福島イノベーション・コースト構想との連携、お互いの今あるものを生かしつつ、かつそれを発展させていく、より良くしていくという姿勢も重要だと思いますので、今のお話、しっかり受け止めさせていただきたいと思います。
【記者】
先日、福島テレビと福島民報社で県民世論調査を実施しました。
その中で処理水の海洋放出について、(これについては)毎回尋ねているのですけれども、今回もやはり半数以上の県民の方が、「理解が広がっていない」と(回答すると)いう結果が出ました。過去3回の調査を見ても、理解の広がりというのが、あまり見られないのですが、結果への受け止めと、理解が広がっていない要因について、知事の考えを伺います。
【知事】
ALPS処理水の取扱いについては、今なお海洋放出に反対される意見や、新たな風評の発生を懸念される声、陸上保管による復興への影響を危惧される意見など、様々な意見が示されています。
国においては、まず、行動計画に基づいて、情報発信の充実・強化や、迅速かつ柔軟な事業執行に全力で取り組むとともに、今後も様々な機会を活用し、関係者を始め、幅広い事業者や県民等に対する丁寧な説明を行うなど、責任を持って取り組んでいただきたいと思います。
特にこの問題は、例えば、処理水、汚染水という言葉があります。汚染水がALPSの装置によって処理水になる、トリチウム水と相当似た形になって、今、様々な処理の前提になっていますが、このトリチウムという放射性物質とは何なのかということを、実際に知っていただいている方や勉強して知っていただいている方と、ぱっと耳にして、トリチウム水という放射性物質が含まれた水だというだけ(の知識の方)では、やはり受け止め方が相当異なると思います。
例えば、トリチウム水というものが、実際、原発事故と関わりなく、自然界、あるいは我々の生活の身の回りでどういった状況になっているのか。あるいは全国、世界の原発の中で、トリチウム水の処理がどういった状況になっているのか。こういったことが、まだ県内でも、全国においては県内以上に、なかなか情報が伝わらない部分があろうかと思います。
あるいは世界の一部の国や地域においては、この処理水(放出)の問題に明確に反対という意見を示されているところもあります。この問題は、私も以前から申し上げていますが、福島だけの問題ではなく、全国、オールジャパンの問題だということをお話しております。政府が行動計画に基づいて、正確な情報発信にしっかり取り組むこと、そして理解を得ていくこと、このことを一日一日大切にしながら、継続していくことが重要だと考えております。
【記者】
冒頭に発表ありました「ゆうやけベリー」について伺います。
県として20年振りくらいの新品種かと思いますが、名前とデザインが決まったことで、今後はどのように売り出していくか、考えを伺います。
【知事】
今回の「ゆうやけベリー」でありますが、大粒であることや、味、見た目、そして生育がよいこと、また、栽培の容易さ、収量性の高さ、こういったものを目標に、これまで長い年月をかけて開発を進めてきました。
平成25年に得た種子から選抜を繰り返して、生産者と市場関係者の皆さんの高い評価を頂いて、令和3年に品種化を決定しました。
今年の4月から5月まで、名称案を募集したところ、全国から17,732点という御応募を頂き、この新しいいちごに対する関心が非常に高いということに、意を強くしているところであります。
今後、本格的な生産に入っていくわけでありますが、この生産面については、令和4年度の作付面積が約0.6ヘクタール、生産量は18トンを見込んでいます。また、次年度以降は、県内全域へ栽培地域を拡大して、令和7年度までに作付面積10ヘクタール以上を目指します。
販売面については、令和4年度は生産量がまだ限られるため、まずは福島県内にターゲットを絞って、12月に予定をしているデビューイベントのほか、消費者モニターツアーなどを実施してまいります。また、ロゴデザインを活用したパッケージフィルムや贈答箱を作成し、生産者の皆さんに活用していただくなど、関係者が一体となってPRを展開していきます。
販売価格については、年内出荷が可能な特性を生かして、市場シェアの大部分を占める「とちおとめ」よりも高価格帯を狙っていきます。この、年内の出荷が可能ということは、いわゆる年末、クリスマス、あるいは年始、こういった歳末の時期ですと、(他のいちごが)あまり出回っていないということがあり、しかもこの「ゆうやけベリー」は、非常に品質が高いという部分がありますので、そういう意味でも、「福、笑い」同様、高価格帯を狙う、福島のオリジナルブランドとして、まず県内、そして来年以降は本格的に国内で販売を展開していきたいと考えています。
【記者】
今回の台風について、現在までに県内の被害状況は入ってきていますでしょうか。県としてどのような警戒体制とられたかも含めて伺います。
【知事】
まず、気象台の状況、情報等を得ながら、連休、シルバーウィークでありますが、この前半の段階から、特に、沖縄、それから九州、こういったエリアにおける被害状況等をまず確認していたところでございます。
特に、危機管理部において災害対応体制をとりまして、連休中でしたが、市町村ともオンライン会議をして、福島地方気象台の情報を共有させていただきました。
また昨日はいよいよ、本格的に福島県に最も近づいてくるという進路でありましたので、危機管理部において本格的に警戒態勢をとり、夜も含めて、ずっと警戒に当たっていたところであります。
この九州などを中心に大きな被害をもたらした台風14号は、本日の朝、福島県に最も接近して、現在は遠ざかりつつあります。しかし、依然として強い風や激しい雨など、この台風による影響が懸念されています。今朝6時時点で、人的被害や住家被害は確認されていないとの報告を受けておりますが、引き続き、市町村と連携をしながら、被害状況の詳細な把握に努めてまいります。
県民の皆さんには、今後ともしばらくの間、暴風や大雨による土砂災害、低い土地への浸水、河川の増水等に注意・警戒を引き続きお願いしたいと考えています。
【記者】
安倍元首相の国葬について伺います。国民の間でも都道府県の間でも対応や意見がかなり割れているとは思いますが、改めて知事として今回出席を決めた大きな理由を伺います。
【知事】
安倍元首相の国葬に対して、国民の皆さん、県民の皆さんの間で様々な御意見があります。
先般、政府から正式な案内が県に届きました。それを受けて、国葬に参列していく考えであります。
【記者】
参列を決めた理由を改めて伺います。
【知事】
政府において、国葬儀ということを決定して、その上で、各県の知事に対して招待状を出して、それを受けて、私自身、福島県知事として参列をするということであります。
【記者】
今回、このように意見が割れてしまった要因といいますか、どういったところが原因だと知事は考えておられますでしょうか。
【知事】
要因分析は、なかなか難しいところがあろうかと思います。
ただ、やはり大切なことは、この国葬に対して、決めておられる政府自身がどう説明をしていくかという部分がポイントになろうかと思います。この国葬については、今月8日に開催された国会の閉会中審査において、岸田首相自ら説明をされたところであります。今後とも、国において必要な対応がなされるものと考えております。
(終了)
【問合せ先】
○発表事項
1 県オリジナルいちごの名称及びロゴデザインについて
→農林水産部農産物流通課 電話024-521-7371
→農林水産部農業振興課 電話024-521-7336
→農林水産部園芸課 電話024-521-7355
○質問事項
1 福島国際研究教育機構について
→企画調整部福島イノベーション・コースト構想推進課 電話024-521-7027
2 県民世論調査の結果について
(ALPS処理水に対する国内外での理解について)
→危機管理部原子力安全対策課 電話024-521-7252
3 県オリジナルいちごの名称及びロゴデザインについて
→農林水産部農産物流通課 電話024-521-7371
→農林水産部農業振興課 電話024-521-7336
→農林水産部園芸課 電話024-521-7355
4 令和4年台風14号による被害状況について
→危機管理部災害対策課 電話024-521-7641