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知事記者会見 令和5年7月31日(月)

印刷用ページを表示する 掲載日:2023年8月4日更新

【質問事項】

1 会津大学理事長の辞任等について

【記者】
 週末にかけて、公立大学法人等で不祥事が相次いで発覚しました。
 会津大学の学長の論文の不正があったり、福島大学では、研究費の不正活用や不正利用があったということで、こういった不祥事防止に向けて、まず大学側が取り組むべきものだとは思いますが、県としてもどういった対策を講じるべきか伺います。

【知事】
 会津大学の理事長の辞任についてお話をします。
(理事長)本人からの願いにより、本日付けで職を免ずる辞令を交付しました。
 大学のトップである理事長が、任期途中で辞職したことは、公立大学法人の設立団体である県として非常に残念であります。
 会津大学においては、このことを真摯に受け止め、大学の信頼回復に努めていただきたいと考えております。
 この論文の不正問題は、研究者として、今の時代においては、非常に重要なルールかと思います。こういったものをしっかりと守っていく(必要がある)。
 特に、理事長の立場にあるという点は、今回の大学における判断において非常に重要なポイントであったのかなと受け止めております。

【記者】
 福島大学での職員の不祥事もございました。それも合わせまして、県としての対応があれば伺います。

【知事】
 (国立大学法人)福島大学の件について、報道等を拝見しておりますが、状況を承知しておりませんので、コメントは控えさせていただきます。
 県立大学については、コンプライアンス、あるいは大学としての魅力をしっかりと高め、多くの生徒の方々が、会津大学、あるいは県立医科大学にそれぞれ志望していただき、是非、学力や人間的な力を向上させていただきたいという思いがあります。公立大学法人として、しかるべき対応、これもある意味言うまでもない話でございますが、しっかり対応していただきたいと考えております。

2 日本産食品の輸入規制について

【記者】
 日本産食品の輸入規制について伺います。
 知事から先般、EUの規制撤廃の際に、EFTAについては、EUと連動した取組をする可能性があるので早期撤廃に向けて努力したいとの発言がありました。
 現状どうなっているかということと、今後どのように取り組んでいくかについて伺います。

【知事】
 EFTA(欧州自由貿易連合)加盟の4か国(ノルウェー、スイス、リヒテンシュタイン、アイスランド)における日本産食品に対する輸入規制については、現時点では、見直しに関する情報は得られていません。
 この4か国においては、撤廃を決定したEUの輸入規制(欧州委員会実施規則)に基づき(輸入規制)措置を講じています。
 このため、EUと同様、輸入規制が完全に撤廃されることを期待しています。
 在日大使館があるのは、ノルウェー、スイス、アイスランドの3か国であります。この3か国については、私自身も大使等に直接お会いして、県産農林水産物の安全性やおいしさなどの魅力をお伝えし、早期の規制撤廃をお願いしたいと考えております。
 まずは本日午後、スイスの大使を訪問する予定であります。
 また、8月3日には、ノルウェー大使館、アイスランド大使館を訪問する予定であります。
 リヒテンシュタインについては、日本にそうした施設等がございませんので、どういった形で福島の思いをお伝えしたらいいか、現在、検討を現在進めているところであります。

【記者】
 今の質問に関連してですが、輸入規制が3日からEUは解除されますが、解除されても、その商品自体の魅力開発であったり、あるいはその輸送コストの問題などもありますので、県としての支援などが新たに必要になれば、調整したいという企業も出てくるかと思うのですが、その辺りの準備の状況を伺います。

【知事】
 EUへの輸出拡大についてであります。
 2022年のEUに対する日本の農林水産物食品の輸出実績は約680億円であり、今後の輸出拡大が期待できる地域の一つであります。
 震災以降、福島県の食品の輸出が拡大しています。
 2021年度には、輸出額全体が12億500万円となっており、そのうちEUに対する輸出額は、お米や酒、加工食品を中心に1億5,000万円となっています。
 こうした状況は、EUを始めとした、海外の多くの皆さんに、福島県産食品の安全性はもとより、その品質の高さやおいしさなどの魅力を評価していただいている結果だと受け止めています。
 特に、今回の輸入規制撤廃を受けて、福島県産品の魅力を感じていただける機会が増えるものと期待しております。
 また、それぞれの品目等に応じて、輸出の促進策があろうかと思います。
 事業者の皆さんの御意見も伺いながら、県として、これまでも様々な取組、支援をしてきましたが、今回の輸入規制撤廃はとても大切なチャンスになると思いますので、是非積極的に事業者の皆さんと一緒に働き掛けていきたいと思います。

3 ALPS処理水の取扱いについて

【記者】
 処理水の関係ですが、漁業者と政府の方の対面の場も増えてきまして、漁業者の皆さんは、一定、直接話をする機会は持てているという印象があります。
 一方で、風評を起こさないためには消費者の皆さんにもよく理解してもらう必要があると思いますが、この点について、今、どのように受け止めていらっしゃるか伺います。
 最近、全国知事会での提言もありましたので、その辺りも含めて、他県の知事からどんな声があるのか伺います。

【知事】
 まず、一昨日から昨日にかけて、西村大臣が宮城県と福島県を訪問され、漁協の皆さんと意見を交わされました。
 漁業者の皆さんからは、「反対という立場は変わらない」という意見と共に、生業の継続に対する不安の声や、風評対策を求める意見などが出され、西村大臣からは、「生業を継続していけるよう、廃炉が完了するまで、国が責任を持って対応していく」という考えが直接示されたと聞いています。
 また、西村大臣においては、「これからも漁業者に寄り添い、意見交換を継続していく」と話されたと聞いております。
 国においては、漁業者の皆さんから寄せられた御意見をしっかりと受け止め、丁寧かつ十分な説明を重ねるとともに、新たな風評を生じさせないという決意の下で、漁業者の皆さんが将来にわたって持続可能な漁業を実現することができるよう、万全の対策を講ずるべきであると考えております。
 また、こういった漁業者に対する意見交換と併せて、今ほど御指摘いただいた、国民の皆さんに対する幅広い情報の提供というものも極めて重要であります。
 これまで、経済産業省において、国民の皆さんに対する情報の提供を行ってきていただいたかと思います。
 また、経済産業省の取組と併せて、農林水産省、あるいは復興庁においても、幅広い風評払拭の取組をこの2年余り強化しているところであります。
 大切なことは、政府が一丸となって、国内外における正確な情報発信を行っていくこと、そして、一つ一つ理解を得ていくことかと思います。
 こういった点に政府が一体となって取り組んでいただきたいと考えております。

4 県民健康調査甲状腺検査評価部会の結果について

【記者】
 甲状腺検査についてお聞きします。
 先週、甲状腺検査の評価部会が開かれて、先行検査から4回目まで、あと25歳の節目の検査も含めて、甲状腺がんと放射線被ばくの関連性は見られないということで、案ですけれども、まとめが発表になりました。まずは、それについての受け止めを伺います。
 案のまとめの中で、低線量被ばくによる影響が遅れて現れる可能性も考慮して検査は続けていく必要があるという、一文がありました。検査では、過剰診断という声もありまして、300人以上の方が、これまでがん、悪性ないし悪性疑いと診断されています。このまま検査を続けるということについて示されたわけですが、それについて、知事がどのように感じるか伺います。

【知事】
 まず、部会のまとめについてお話をします。
 甲状腺検査評価部会において、検査4回目までに発見された甲状腺がんと、放射線被ばくの間で関連は認められないとの所見と共に、見守りの継続や検査に関する情報の周知などについて、今後検討を進める必要があるとの認識が示されました。
 部会のまとめについては、今後、県民健康調査検討委員会に報告され、御意見をお聞きすることとなります。
 県としては、検討委員会や甲状腺検査評価部会の御議論、御意見を踏まえながら、県民に寄り添い、子どもたちの健康を見守っていくという観点に立って対応してまいります。
 また、今後の甲状腺検査の在り方についてですが、県としては、検討委員会における議論を踏まえて、検査に関する情報周知の在り方を改善するほか、検査は対象者等の同意を得て実施するという方針の下で、質問や相談に丁寧に対応しながら、希望する方が円滑に検査を受けられるよう対応していきたいと考えております。

5 皇室に対する献上桃の詐欺事件について

【記者】
 献上桃の皇室の詐欺の事件がありまして、その件についてお聞きします。
 通常、知事を通して献上するのが正規のルートかと思いますが、農家からだまし取ったりする内容だったのですが、その県としての受け止めと、注意喚起ありましたら伺います。

【知事】
 現在、捜査途中の事案でありますので、直接的なコメントは控えさせていただきます。
 その上で、皇室に対する献上については、福島県庁で仲介をさせていただき、これまで丁寧に宮内庁等と協議を行いながら進めてきたところであります。
 県民の皆さんにおいては、是非そうした実情をしっかり御理解いただくこと、これが重要かと思います。

6 福島空港開港30周年記念事業について

【記者】
 昨日、夜明け前からですね、福島空港で滑走路を使ったマラソンがあったと思います。
 30周年の記念事業ということで、初めてやったわけですが、1週間で先着順で希望者がいっぱいになるなど、かなり反響もあったと思います。改めて今後、やるのかどうかというところと、昨日の盛り上がりについて、知事から何かコメントあれば伺います。

【知事】
 福島空港が開港から今年で30年という大切な節目の年であります。
 特に、この3年余り、新型感染症の影響もあって、搭乗率が非常に落ちる、あるいは諸外国との定期便等もまだなかなか復活の兆しも見えないという中、空港そのものをにぎやかな場にすること、活性化することが、利用促進につながっていく大切な取組になるかと思います。
 福島空港は御承知のとおり、非常に多くのウルトラマンがいます。また、コスプレーヤーの方にも集まっていただくイベントも行っています。
 そして、30周年の記念イベントも行いましたが、今後ブルーインパルスの飛行も予定しております。
 そういう中で、今回のようなマラソン大会といったものが行われて、多くの方々が空港で走ってみたいと思っていただいたこと、非常に大切なチャンスであったかと思います。
 今後どうするかということについては、現時点において決めているわけではありませんが、空港の状況も見ながら、30周年で全てではなくて、またこの後も福島空港を幅広く活性化しながら、利活用促進を図り、特に国内・国外におけるチャーター、定期路線を活性化していきたいと考えております。今年のこういった一つ一つの施策の成果を是非、形にしながら、今後、どういった形で継続できるのか、積極的に検討を進めていきたいと思います。

(終了)

○質問事項

1 会津大学理事長の辞任等について
 →総務部私学・法人課 電話024-521-7091

2 日本産食品の輸入規制について
 →農林水産部農林企画課 電話024-521-8183
 →観光交流局県産品振興戦略課 電話024-521-8026

3 ALPS処理水の取扱いについて
 →危機管理部原子力安全対策課 電話024-521-7252
 →企画調整部風評・風化戦略室 電話024-521-1129
 →農林水産部農林企画課 電話024-521-8183

4 県民健康調査甲状腺検査評価部会の結果について
 →保健福祉部県民健康調査課 電話024-521-8606

5 皇室に対する献上桃の詐欺事件について
 →農林水産部園芸課 電話024-521-7357

6 福島空港開港30周年記念事業について
 →観光交流局空港交流課福島空港事務所駐在 電話0247-57-1266