知事定例記者会見
■日時 令和6年1月4日(木曜日)10時30分~11時05分
■会場 応接室
【知事 冒頭発言】
1 年頭挨拶
【質問事項】
1 令和6年能登半島地震について
2 人口減少対策について
3 職員への訓示について
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【知事 冒頭発言】
まず始めに、1月1日に発生した令和6年能登半島地震で亡くなられた方々に深く哀悼の意を表しますとともに、被災された皆さんに心からお見舞いを申し上げます。
多くの建物が倒壊し、懸命な救助活動が続けられている中、現在も余震が続いているなど、被災地の皆さんにおかれては、引き続き不安な日々を過ごされていることと思います。
福島県といたしましては、被災された皆さんが一日も早く元の生活を取り戻すことができるよう、全国知事会とも連携しながら支援に当たってまいります。
改めまして、福島県民の皆さんに、謹んで新年の御挨拶を申し上げます。
昨年は、新型コロナウイルス感染症の5類への移行に伴い、県内においても様々な場面で県民の皆さんの笑顔と活気があふれるなど、コロナ禍前のような日常が少しずつ戻ってきたことを実感する1年となりました。
そうした中、「創造的復興の中核拠点」となる福島国際研究教育機構(F-REI)が設立されたほか、特定復興再生拠点区域の避難指示が全て解除されるとともに、帰還困難区域全体の避難指示解除に向けた大切な一歩となる、特定帰還居住区域が新たに創設されるなど、福島の復興に向けた動きは更に加速しています。
また、本県における県産品の輸出額が、現行の統計を開始して以来、最高額を記録し、さらには、県内への移住者数や新規就農者数も過去最多を更新するなど、これまで続けてきた挑戦が着実に成果となって現れています。
一方で、避難地域の復興・再生、廃炉と汚染水・処理水対策、風評と風化の問題を始め、急速に進む人口減少対策、度重なる自然災害からの復旧、さらには、原油価格・物価高騰への対応など、本県は多くの困難な課題を抱えています。
福島の復興と地方創生の実現に向け、現在進行形で生じている様々な課題に立ち向かいながら、県民の皆さんが復興を実感し、未来に夢や希望を持っていただけるよう、今年も全力で挑戦を続けてまいります。
以下、県政の重要課題に沿って、新年の主な施策についての考え方をお話ししてまいります。
はじめに、原子力災害からの復興・再生についてであります。
避難地域では、復興の進展に伴い地域ごとに新たな課題やニーズが生じているなど、本県の復興を成し遂げるためには、今後も状況に応じたきめ細かな対応と中長期にわたる継続的な取組が必要です。
そのため、第2期復興・創生期間はもとより、その後も切れ目なく着実に復興を進めることができるよう、引き続き、国に対し、本県の実情を粘り強く訴えながら、中長期にわたる財源や復興を支える制度の確保に全力で取り組んでまいります。
また、帰還困難区域においては、昨年、大熊町と双葉町の一部に設定された特定帰還居住区域で除染が開始されるなど、避難指示の解除に向けた取組が進められています。一方で、残された土地・家屋等の取扱いを始め、いまだ多くの課題を抱えていることから、国に対し、地元自治体の思いにしっかりと耳を傾け、関係機関と緊密に連携しながら、帰還困難区域全ての避難指示解除に最後まで責任を持って取り組むよう求めてまいります。
福島イノベーション・コースト構想につきましては、世界に冠たる新たな拠点としてF-REIが設立されるとともに、関連産業の集積や交流人口の拡大など、着実に成果が現れています。引き続き国や市町村、関係機関等と連携し、更なる発展に向けた取組を進めるとともに、広域自治体として、その成果を県内全域に波及させるよう取り組んでまいります。
次に、環境回復についてであります。
ALPS処理水につきましては、これまで3回の海洋放出が完了し、海域モニタリングにおいても、トリチウム濃度が検出下限値未満か、十分に低い値であることが確認されるなど、放出作業は計画どおりに実施されています。
国、東京電力においては、引き続き、想定外の事態が生ずることのないよう、万全の対策を講じるとともに、海域モニタリングの結果等を含め、正確で分かりやすい情報発信に取り組むよう、あらゆる機会を通じて求めてまいります。
また、県内原発の全基廃炉が安全かつ着実に進むことが福島復興の大前提であることから、今後とも、国、東京電力の取組をしっかりと監視してまいります。
次に、風評・風化対策についてであります。
ALPS処理水の海洋放出開始に伴い、特に水産物に対する新たな風評被害の発生が懸念されていましたが、多くの方々に県産水産物の積極的な活用を呼び掛けていただいたことで、全国に応援の輪が広がり、現時点において大きな風評被害は確認されておりません。こうした、たくさんの温かい御支援に対し、深く感謝を申し上げます。
また、昨年は、EU等において食品に対する輸入規制が撤廃され、規制を行っている国・地域が、原発事故直後の55から7つの国・地域まで減少するなど、これまでの取組の成果が着実に現れています。引き続き、国や関係機関等と連携しながら、科学的根拠に基づいた正確な情報を発信するとともに、販路の拡大に向けて取り組んでまいります。
次に、産業政策についてであります。
商工業の振興につきましては、原油価格・物価高騰等の影響を踏まえ、中小企業等の省エネ設備導入や電気料金の支援に取り組むほか、経営安定化に向けて資金繰りを支援するなど、引き続き、きめ細かな支援に努めてまいります。
また、地域経済を支える既存産業の振興はもとより、次の時代をけん引するロボット、航空宇宙、医療など、新たな産業分野において、県内企業、大学等による研究開発への支援に加え、産業支援コーディネーターを活用したマッチングを行うなど、「メードイン福島」の革新的な技術や製品の創出と社会実装が促進されるよう、関連産業の育成・集積を進めてまいります。
さらに、再生可能エネルギー先駆けの地を目指し、再エネの導入拡大や関連産業の育成・集積、持続可能なエネルギー社会の構築、水素社会の実現に向けて、しっかりと取り組んでまいります。
農林水産業につきましては、「福島県農業経営・就農支援センター」による就農・定着から経営発展までの一貫した支援や、「林業アカデミーふくしま」による研修等により、多様な担い手の確保・育成を推進するとともに、生産基盤の整備や農地の集積・集約化、県オリジナル品種や認証GAPの推進等による福島ならではのブランド力強化など、「もうかる」「誇れる」農林水産業と農山漁村の実現に向けた取組を進めてまいります。
特に、水産業につきましては、水揚げの拡大に必要な漁具・設備等の導入、「常磐もの」の流通拡大に向けた取組や漁協等と連携したPRイベントの開催など、生産から流通、消費に至る水産業全体を捉えた総合的かつきめ細かな対策を講じながら、水産業の復興に全力を尽くしてまいります。
観光交流につきましては、震災と原発事故という複合災害を経験した福島だからこそできる新しい学びの旅「ホープツーリズム」を始め、本県の豊かな発酵文化をいかした「ふくしま発酵ツーリズム」などの様々な取組を推進しながら、福島ならではの観光誘客と交流人口の拡大に取り組んでまいります。
さらに、今月16日からは、福島空港と台湾を結ぶ定期チャーター便の就航が予定されていることから、旅行商品の造成支援やプロモーションを積極的に展開するなど、インバウンドとアウトバウンドの両面から取組を推進してまいります。
次に、地方創生・人口減少対策についてであります。
昨年末に公表された地域別将来推計人口を見ると、本県の人口は2050年に約125万人まで減少する見込みであり、依然として厳しい状況にあります。一方で、これまでの様々な取組により5年前の推計と比べ減少幅に改善が見られることから、引き続き、強い危機感を持って、市町村や県民の皆さんと共に、人口減少対策に取り組んでまいります。
特に、結婚・出産・子育て支援については、出会いの場の提供や、不妊治療への支援、18歳以下の医療費無料化を始めとした経済的負担の軽減、地域の実情に応じた多様な子育て支援サービスの提供など、これまで市町村等と連携しながら実施してきた取組を更に強化してまいります。
また、県内への移住につきましては、若者や移住希望者の視点に立った情報発信を始め、移住後の地域への定着を支援するとともに、県外流出が顕著な若い世代のUターン等を促す取組を強化しながら、副業やテレワーク、県外企業の地域貢献など、様々な機会を通じて関係人口の創出・拡大を図り、将来的な移住者の増加につなげてまいります。
さらに、昨年から進めている「『感働!ふくしま』プロジェクト」を通して、福島で働きがいにあふれた魅力ある仕事に出会えることを、若い世代に届けられるよう、戦略的な情報発信を推進するなど、若い世代の県内定着や還流につなげてまいります。
次に、子ども・若者の育成についてであります。
一方通行の画一的な授業から、個別最適化された学び、協働的な学び、探究的な学びへと転換する「学びの変革」と、その実現のための環境づくりとして「学校の在り方の変革」を更に進めてまいります。
特に、大学や企業等との連携を強化しながら、ICT等を活用した「福島ならでは」の教育の実現や、教員の力と学校の力を最大化するための多忙化解消など、教員の働き方改革にも、しっかりと取り組んでまいります。
次に、県民の健康増進についてであります。
本県における健康指標は、メタボリックシンドローム該当者の割合が全国ワースト4位、喫煙率は全国ワースト1位となるなど、全国と比較しても大変厳しい状況にあります。
そのため、健康指標の改善や健康経営の普及に向けた取組を強化していくとともに、県民の皆さんお一人お一人が、健康づくりを自分事と捉えていただくよう、健康的な生活習慣をパッケージ化した「ふくしま推しの健活7(セブン)」などを活用しながら、子どもからお年寄りまで、あらゆる世代が笑顔で、心身共に健康に暮らすことができるよう取組を進めてまいります。
次に、地球温暖化対策についてであります。
現在、2050年カーボンニュートラルの実現に向け、カーボンニュートラルの推進等に関する条例の検討作業を進めているところであり、若い世代を中心に様々な声を積極的に取り入れながら、県民総ぐるみによる脱炭素社会の実現を目指してまいります。
次に、インフラの復旧・整備についてであります。
公共インフラにつきましては、被災地における復旧工事の早期完了や、本県の復興と地方創生を支える基幹道路網の整備を促進するとともに、線状降水帯の発生など、激甚化・頻発化する水災害に対応するため、河道掘削や堤防の強化など、これまでの治水対策に加え、あらゆる関係者が協働して被害の軽減を図る流域治水の取組を進めるなど、防災力の強化を図ってまいります。
また、県内の地域公共交通は、人口減少・少子高齢化の急激な進行等に伴い、利用者の減少や深刻な運転手不足などの課題に直面しており、大変厳しい状況にあります。そのため、県民の皆さんの日常生活を支える大切な足となる、持続可能な地域公共交通の実現に向けて、地域の実情等を丁寧に伺いながら、県、市町村、事業者、そして県民の皆さんと共に取り組んでまいります。
以上、新年の県政運営に関し、所信の一端を申し上げました。
今後とも、本県の重要な課題である、福島の復興・再生と急激に進む人口減少への対応にしっかりと取り組みながら、直面する様々な困難を一つ一つ着実に乗り越え、県民の皆さんと共に明るい福島の未来を創り上げるため、全力を尽くしてまいります。
皆さんの一層の御支援と御協力をお願い申し上げまして、新年の御挨拶といたします。
【質問事項】
【記者】
能登半島地震の件で、福島県は東日本大震災と東京電力福島第一原発事故を経験して、今なお復興の途上であると思います。そういった被災地の実情に応じた支援の在り方は、福島県ならではのものができるのではないかと思いますが、どのようにお考えか伺います。
【知事】
令和6年能登半島地震でありますが、大きな余震が続いています。懸命な救助活動が続けられているところであり、一刻も早く救助が進むことを願っております。
最大震度7を観測した今回の地震により、石川県を中心に多数の家屋倒壊や大規模な火災、津波による被害が徐々に明らかになっています。これらは、13年前、2011年の東日本大震災において甚大な被害に見舞われた福島県の姿とも重なり、大変心が痛む思いであります。
福島県内においても、会津地方を中心に12の市町村で震度4の地震を観測しましたが、人的被害や住家被害等の報告は、現時点で受けておりません。
まず県では、能登半島地震に対して、北海道・東北8道県相互応援協定に基づき、発災翌日から職員2名を本県のカバー県(支援県)となっている新潟県に派遣いたしました。
被災された皆さんが一日も早く元の生活を取り戻すことができるよう、引き続き、全国知事会と連携しながら支援に当たってまいります。
また、現在入ってきている情報でありますが、関係省庁から、DHEAT(災害時健康危機管理支援チーム)、そして保健師について、厚生労働省から派遣の可否について照会があり、本県では、派遣可能と報告をしているところであります。早期の派遣を求められているようでありますので、DHEATについては医師、保健師等5名のチーム、保健師等については保健師2名と事務1名の計3名のチームを速やかに現地に派遣していきたいと考えております。
ただこれは、つい先ほど入った情報であります。時々刻々と派遣要請、あるいは派遣の依頼というものは変わってくるかと思いますので、担当部局の方に、詳細確認をしていただければと思います。
【記者】
能登半島地震について伺います。
職員2名を新潟県に派遣とのことでしたが、もし分かれば、新潟県のどちらに行ってどういった活動をされるのか伺います。また、DHEAT、災害時健康危機管理の5名のグループと、保健師2名、事務の方1名もどういった場所に行って、どのような活動されるのか、もし分かれば教えてください。
もう一点、一般の方も少しでも力になりたいと思っている方がいらっしゃると思うのですが、募金箱の設置やそういった他の活動など、今後、県が行う予定の取組があれば教えてください。
【知事】
まず職員派遣についてであります。
県で、北海道・東北8道県相互応援協定に基づいて、発災翌日から職員2名を新潟県庁に派遣しており、県庁の災害対策本部に詰めさせていただいております。
そこで、県内の被災状況、各市町村の厳しい状況等を伺いながら、福島県としてどういった支援ができるかということを、要請を受けてから派遣したのではなく、こちらからプッシュ型で、ある意味押しかけて、具体的にお話を聞いているところであります。
新潟県においては、もちろん被災はありますが、現時点では、県内である程度対応が可能と聞いております。ただ恐らく、今後、各市町村が倒壊した建物等の確認調査等を行っていく際には、人員が相当数必要になってくるかと思いますので、そういった支援要請等を頂きながら、さらには支援県として、まず新潟県の応援をしていきたいと考えています。
そして、石川県に対する支援でありますが、DHEATと保健師についてお話をしました。恐らく、相当被害が大きい能登半島の北部の方の自治体に伺うということになろうかと思いますが、まだ調整中でありますので、担当部局に追加の取材をしていただければと思います。
【記者】
すみません。他に募金箱の設置があるか教えてください。
【知事】
県民の皆さんもそういった思いを強く持っておられると思いますので、社会福祉事業団、社協等と連携しながら、募金箱の設置、あるいは日赤等の対応もあろうかと思いますが、そういったものの窓口を、県民の皆さんに積極的に広報する、2011年に全国、世界からたくさんの応援をいただいた福島県としてお返しをしていく場を作って、一人一人ができる範囲での応援というものを、県民の皆さんになるべく周知していくという取組を進めていきたいと思います。
【記者】
先ほど、DHEATのお話もありましたが、先日確認したところ、DMATの災害派遣医療チームについての準備を進めていると伺っていましたが、こちらの派遣の予定というのは、現時点であるのか伺います。
【知事】
DMATについても、内々の調整がありましたので、既に準備は整えております。
現時点では、具体的な派遣の依頼というものはありませんが、これも時々刻々変わると思いますので、そちらも担当部局に確認していただければと思います。
【記者】
基本的に都道府県からの要請に基づいて派遣するということで決まっていると思うのですが、例えば全国知事会と連携して、要請に基づかなくても先駆けて派遣するというようなお考えがあるのか伺いまず。
【知事】
全国知事会では、実は元日から知事同士でも連絡を取り合い、また事務レベルでも全国知事会の事務局と連絡を取っております。
こういった広域的な災害が発生した場合には、まず近隣県が地理的に近いという特性をいかして積極的に支援をするというシステムになっております。今回の石川県の場合ですと、中部圏知事会がまず真っ先に、地理的な近さの特性をいかして積極的に対応していただいております。そしてその後、関西広域連合が比較的近く、大都市部もあるということで、早速応援を頂いているところであります。
ただ、中部圏と関西広域連合の取組だけでは足りないというお話が既に昨晩から来ております。これについて、全国のそれぞれのブロック、福島(の場合)ですと、北海道、東北、新潟が一つのブロックになりますが、九州、沖縄に至るまで全国の知事さんがそれぞれ応援しようという熱い思いを持っておりますので、今後、段階的に、地理的なものを考えつつ、できる限りの支援をするということで対応してまいります。
また、プッシュ型の支援でありますが、我々自身も何度か経験しております。
東日本大震災、令和元年東日本台風、あるいは令和3年、4年の福島県沖地震がそうでありますが、ある程度押しかけて対応するということは重要ですが、一方で、現地との調整を十分にしないまま物資や人等を出してしまうと、かえって物資が滞り、結果、非常に御迷惑をかけてしまうということが過去にありました。そういった点は、先ほど申し上げたようなキーマンになるような方が行って、現地の様子を見ながらきめ細かく対応するということが重要だということを我々はこの十数年学んでいるところでございます。
【記者】
今ほどお話もありました人口減少についてお聞きします。若年層の女性を中心に、社会減が顕著となっております。改めまして福島県の社会減対策、また人口減少全体の対策について、どのような形で今年進めていくのか伺います。
【知事】
若者の流出、あるいは人口減少の問題は、福島県の極めて重要な政策課題であります。様々な場面で、私自身が若い世代の皆さんと対話をする中で感じていますのは、若者たちに福島県内の魅力ある企業やすばらしい暮らしに関する情報が必ずしも十分に伝わっていないということであります。本県で暮らす、本県で働くという具体的なイメージがもっとつかめるようにしていく必要があると考えています。
若者の県外への転出が多いという福島県特有の課題に対応するためにも、現在進めている「感働!ふくしま」プロジェクトによって、県内企業や福島で働く魅力を戦略的に発信していくことで、若者の県内への定着・還流を推進していきます。あわせて、首都圏での移住相談会等の開催やふくしま12市町村移住支援センターによる情報発信など、市町村や関係団体と連携しながら、福島の魅力発信に努め、本県への人の流れを確かなものにしていきたいと考えております。
【記者】
人口減少の関係に絡めての話ですが、福島県としては2040年に150万人前後の人口とするという人口ビジョンを策定していて、年末の推計を受けて、例えばこのビジョンについて見直しを図っていくことを現時点でお考えなのか伺います。
【知事】
今回の人口推計は、結果的に福島県の場合は推計していたよりもいい形で、いわゆる踏みとどまっている、踏んばっている状況で、人口減少が進んでおります。こういった状況を前提に、今後、公表結果を踏まえて、様々な数値と総合計画の在り方についての議論は行ってまいります。
ただ、いずれにしても、大きく減少しているという本質は変わっておりませんので、人口減少対策は、総合政策として取り組んでいかなければいけないという強い危機感を持っております。
したがって、その数値の見直しをすることによって、少しまた緩んでしまうということがあってもいけませんので、この厳しい状況をどのように良くしていくかという施策の方にまず重点を置くことが大事かと考えております。
【記者】
知事は職員への年頭の訓示の中で、「原点回帰」とともに「意識変革」ということを呼び掛けていらっしゃいました。
毎年言われることかもしれませんが、時代の変化によって、行政に求められることが大分変わってきていて、特に今年であれば、2024年問題が控えていたり、DXが進んだ、AIが活用されているなど、いろいろ今までとは違った形で仕事に取り組まなくてはいけないという年になるのかと思っています。
その「意識変革」について、具体的にどのような形で行政が変わっていく必要があるかというところを伺います。
【知事】
意識変革についてお話をいただきました。
例えば一年前の今日、仕事始めの日、ChatGPTの議論は、あまり本格的になされておりませんでした。あるいは、猛暑が訪れるということは、あまり想定していなかった。
僅かこの一年の間にDXが進む、異常な猛暑となる、そして、元日に震度7の地震があり、これまでなかったような航空機事故が発生する。こういった時代の変化というものが、間違いなく私たちの目の前に、すぐ真横にあると思います。
したがって、県職員自身が常にアンテナを高く持って、今我々が持っている課題は県の総合計画において、ある程度羅針盤として整理されておりますが、それとは異なる新しい潮流というものが常にこれからの一年、辰年においてもやってくるということを心に置いて、私は「シンカ」と言っておりますが、進める進化、深める深化、新しくする新化、これを県の仕事で不断に行っていくことが何よりも重要であり、県庁の皆さんともその意識を共有して県政にこの一年間しっかり臨んでいきたいと思います。
(終了)
【質問事項】
1 令和6年能登半島地震について
→ 危機管理部災害対策課 電話024-521-7641
→ 保健福祉部保健福祉総務課 電話024-521-7216
→ 保健福祉部健康づくり推進課 電話024-521-8666
→ 保健福祉部地域医療課 電話024-521-7221
→ 保健福祉部社会福祉課 電話024-521-7322
2 人口減少対策について
→ 企画調整部復興・総合計画課 電話024-521-7922
→ 企画調整部ふくしまぐらし推進課 電話024-521-7160
→ 商工労働部雇用労政課 電話024-521-7290