知事定例記者会見
■日時 令和8年2月18日(水曜日)13時00分~13時22分
■会場 応接室
【発表事項】
1 令和7年度2月補正予算の概要について
2 新しい県オリジナル水稲品種について
【質問事項】
1 令和7年度2月補正予算について
2 物価高対策について
3 「福島59号」を食した感想について
4 新しい県オリジナル水稲品種の名称の公募について
5 新しい県オリジナル水稲品種の展開について
6 第2次高市内閣への期待について
7 学校保健統計調査について
【発表事項】
令和7年度2月補正予算の概要を発表いたします。
今回の補正予算は、物価高に対応する県独自の取組を始め、国の補正予算を活用した事業など、緊急に措置すべき経費について計上いたしました。
その主な内容といたしましては、物価高への対応として、最低賃金の引上げに円滑に対応するため生産性向上に向けた設備投資を行う中小企業等への支援、原材料高騰の影響を受ける加工食品事業者への支援、国の補正予算への対応として、酪農経営の安定化に資する乳製品加工工場の整備に向けた取組への支援、産科・小児科医療機関等への経営支援を通じた小児周産期医療体制の確保、そして、今後の降雪に備えた除雪費の増額、また、事務事業の年間所要見込額の確定に伴う補正についても、併せて計上いたしました。
以上により、一般会計における補正予算の総額は、416億3千4百万円の減、本年度予算の累計額は、1兆3,299億1千5百万円となります。
新しい県オリジナルの水稲品種について、発表いたします。
このたび、県農業総合センターで開発を進めてきた主食用米「福島59号」を、県の奨励品種に採用いたしました。
近年、稲作の生産現場では、高温の影響による米の品質低下が問題となっており、生産者や関係団体の皆さんから、高温下でも高い品質を確保できる品種を求める声が高まっています。
「福島59号」は、高温の影響で米が白くなり品質が低下する「白未熟粒」の発生が少ないという性質を有しています。
また、粒が大きく、硬さや粘りのバランスがとれており、「コシヒカリ」に匹敵するおいしさです。
さらに、倒れにくく、病気にも強いという特性を備えているほか、本県の奨励品種として初めて、「コシヒカリ」よりも収穫時期が遅い品種となるため、他の品種と組み合わせることで、収穫作業の平準化を図ることができます。
今後、皆さんから品種名を募集し、令和8年度中に公表するとともに、令和10年のデビューを目指し、品種登録に向けた手続きを進めてまいります。
この新たな県オリジナル水稲品種が、本県の主要な品種として広く農家の皆さんに普及することができるよう、関係の方々と連携しながら取組を進めてまいります。
【質問事項】
【記者】
補正予算に関して、物価高への対応ということですが、それぞれの事業に込めた思いや、県民からどのようなニーズがあったのか、そのあたりをどう踏まえて予算化したのか、知事のお考えをお尋ねします。
【知事】
今回の補正予算は、長引く物価高に対応する県独自の取組を始め、昨年の国の補正予算を踏まえた事業等、緊急に措置すべき経費について計上しました。
まず、長引く物価高への対応として、中小企業が最低賃金の引上げに円滑に対応することができるよう、設備の整備等を通じた生産性の向上を促進するため、国の業務改善助成金の上乗せ支援に必要な経費を計上するとともに、食品加工事業者の皆さんが、米を始めとした原材料価格高騰の影響を受ける中で、ブランド力の強化や販路拡大に向けた取組を支援するための経費を計上しました。
また、国の補正予算を活用し、酪農経営の安定化に資する乳製品加工工場の整備に向けた取組を支援します。
あわせて、出生数の減少等により、厳しい経営環境にある産科・小児科等の医療機関を支援することで、小児周産期医療体制の確保に努めるなど、国が進める施策に対し、適切に対応するための経費を計上しました。
これまで、令和7年度の当初予算、また累次の補正予算で物価高対応を行ってまいりました。
その後、それぞれの関係機関・団体等から意見を伺っている中で、よりきめ細かくサポートした方が良いものを、今回の2月補正予算に計上しました。
また、令和8年度当初予算においても、こういった物価高対策として、より持続可能な企業経営等を行うことができるよう、切れ目のない対策を講じること、そして、より構造的な対策を講じることによって、福島県として、県内の中小企業を始めとした事業者等の支援に、総合的に取り組んでいきたいと考えております。
【記者】
物価高対策について、ここ何年かずっと予算の面でも対応してこられて、中々終わりが見えないと思います。この状況について、県としては、先ほど構造的な形でもという話もありましたが、今後の予算面で、その状況を見ながら対応していくのか、ある程度見切りをつけなくてはいけないポイントが出てくるのか、知事としてどのようにお考えなのかお伺いします。
【知事】
まず、福島県としては、県内で頑張っていただいている中小企業、小規模事業者さん等をできる限り継続して支援していきたいというのが基本的な考え方であります。
その上で、例えば昨年の12月補正で組んだような、最低賃金が上がった方を1人当たり3万円(補助し)、10億円の予算を措置するといったことを毎回行うことができるかというと、これは決して容易ではないと考えております。
したがって、ワンショットの支援策ではなく、それぞれの中小企業や小規模事業者さん自身が、より生産性を向上させる、また、適正な価格転嫁を行える体制をつくり上げることが構造的に重要だと考えています。
今、御説明した2月補正予算の事業は、正に、生産性を向上させ、より稼げる体質にするための補助金であります。また、先般、令和8年度当初予算について御説明をさせていただきましたが、その中でも、それぞれの企業が体質的に強くなるために、実際にどういった設備投資をするか、あるいは仕事の仕方を変えるために専門家のアドバイスを聞くための予算を計上しております。
また、価格転嫁は、一つの企業だけで済むものではなく、関係する事業者さん全体でやっていこうというパートナーシップが重要でありますので、パートナーシップの構築宣言について、県内の関係する企業さんに、できるだけ多く参加いただいて、適切な価格転嫁がスムーズにできるような体制をつくることも構造的な問題の本質だと思います。
こういったことを、今回の2月補正予算と(来年度)当初予算について県議会にお諮りする中で、より体質の強い中小企業、小規模事業者をつくることができるように、県として努力を続けていきたいと考えています。
【記者】
コメについて、知事は食されたのでしょうか。
もし、食べたのであれば感想等を、お尋ねしたいと思います。
【知事】
福島59号、試食させていただきました。
私はコシヒカリと並べて食べたのですが、率直に言うと「(品種名が)書かれてないと違いが分からないな」というぐらいおいしいお米でありました。
暑い夏が、異常気象ではなく、通常のものになりつつあります。
そのような中で、農家の皆さんが、稲作に非常に苦労されている。この暑い夏に対応できる品種改良を是非、やってほしいという熱い思いがありました。
一方で、本県の「コシヒカリ」「天のつぶ」「福、笑い」などはおいしさが特徴になっておりますので、高温に対応した品種だからといって、その分おいしさが減ってしまっては駄目です。そのバランスを取ることが大事なことであり、私が試食した範囲では(クリア)できていると感じております。
今回、JAグループさんを始め、関係の皆さんにも実際に食べていただいて、本当においしいお米だと実感していただいた上で、59号について品種登録に向けた手続きを進めようとしているところであります。今後しっかり準備をして、多くの県民の皆さん、国内外の皆さんに「本当だ、おいしい」と感じていただけるように取り組んでいきたいと思います。
【記者】
新たな水稲品種の名称を公募するということですが、どのような思いを込めていただきたいか、県民に対して何か呼び掛けることがあれば伺います。
【知事】
新たな本県オリジナル水稲品種を全国の生産者、消費者の皆さんに知っていただくためには、ネーミングも含め、PR戦略が重要だと考えています。
まず、コメの市場分析を進めながら、その結果に基づいてPR戦略を検討していきたいと思います。
これまで、福島のオリジナル品種は「福、笑い」「天のつぶ」「里山のつぶ」と、やはりネーミングが大事ですし、そのネーミングを県民の皆さんのみならず全国の皆さんに知っていただくことが重要です。
また、他県にも、すばらしい品種や良いネーミングがありますので、そういったものに負けないためにどうしたら良いか、知恵を絞って工夫していきたいと思います。
今回は公募ですので、ふるさとふくしまが誇る、暑さに強くおいしいお米をPRしてみようという方に、是非、御参加いただければうれしいです。
【記者】
オリジナル品種の関係でお伺いしたいのですが、県のオリジナル品種として、今、「福、笑い」「天のつぶ」「里山のつぶ」をPRして展開しています。
全国的にも各自治体がオリジナル品種をつくり、競争も激しくなっている中で、福島県のオリジナル品種はどのような形のすみ分けで展開していくお考えなのか教えてください。
【知事】
今、福島県には三つのオリジナル品種があります。
まず、これらとのすみ分けについてお話しますと、「福、笑い」は御承知のとおり、GAPを取得しておられる農家の皆さんに限定的に栽培していただく品種となっています。
今回の新しい福島59号については、そういった制限をかけることなく、幅広く、多くの農家の皆さんに栽培していただくところが違いかと思います。
逆に言うと「天のつぶ」「里山のつぶ」と類似の手法ということになります。
次に、他県産のライバル品種との関係で申し上げますと、ポイントになるのは、二つ。暑さに強い、そして、より遅い時期の収穫ができるということになります。
御承知のとおり、猛暑が続く中で、有名なコシヒカリ等の産地でも、良いお米が中々つくれない、一等米が非常に減ってしまうといったことが毎年起きています。
本県も例外ではありません。
既存の品種を大事に育てることも重要ですが、今回の品種は、暑さに強い、倒れにくいといった強みを持っていますので、どのような環境下にあっても安定的に生産できる。一定の量を供給することがマーケットからは求められていますので、こういった点のすみ分けができるかと思います。
そのためにも、県内の多くの農家の皆さんに、「福島59号、いいね、おいしいね。しかも暑さに強いんだ」「自分たちの農作業を平準化するためにも取り入れてみよう」と思っていただかなければならないので、そういったPRもしっかり行っていきたいと思います。
【記者】
第2次高市内閣が今日発足する予定になっています。与党大勝後の政権運営になります。
各大臣は留任の方向と報じられていますが、新内閣に期待することや注文等があれば伺います。
【知事】
本日、特別国会が召集され、第2次高市内閣が発足する見込みであります。
先の選挙における国民、県民の皆さんからの負託に応えていただくためにも、引き続き、物価高騰などへの対応を含めた経済対策はもとより、深刻化する人口減少問題や社会保障、外交・安全保障、頻発化・激甚化する自然災害への対応など、日本全体が抱える困難な課題の解決に向け、強い決意を持って取り組んでいただきたいと考えております。
そして、本県の最重要課題である原子力災害を含む複合災害からの復興と地方創生、人口減少対策を成し遂げるためには、これからも長く厳しい戦いが続きます。
高市総理大臣におかれては、リーダーシップを発揮していただき、世界に類を見ない、この過酷な災害を決して風化させることなく、本県の復興・再生に力を尽くしていただくことを期待しております。
【記者】
少し前のリリースになってしまって恐縮ですが、今年度の学校保健統計調査の結果が公表されたかと思います。
子どもたちの肥満傾向が、今年もやや減少した年代があるとはいえ、まだ全国平均より高い状態が続いています。
これについてどのように受け止められたのか、県全体として喫緊の課題だと思いますが、どのように対応されていくのか教えてください。
【知事】
子どもたちの健康指標について、一定程度の改善は見られましたが、やはり全体では、まだまだ全国の中位に至っていないのが概況かと思います。
御承知のとおり、2011年3月の東日本大震災と原発事故以降、福島県の子どもたちの健康指標は全国でも非常に悪いレベルでした。
外で遊んではいけない、できるだけ屋内で遊ぼうという時期が長かったことが直接的な要因だったと思います。
また、避難生活を続けておられる方々も、以前のように、毎日ウォーキングをするとか、子どもたちが元気に遊ぶことができる環境になかったということも現実にありました。
その後、その状況を何とか変えていこうと、県教育委員会、市町村教育委員会、知事部局が連携しながら、子どもたちの健康づくりを行い、以前に比べると大分良くなってきたことが様々なデータを見ても現れています。
ただ、さはさりながら、全国平均と比べると、まだ伸び代、改善の余地はあると思いますので、未来を担う子どもたちの健康づくりのために、教育関係の皆さんと連携し、取組を進めていくことが大事であります。
そしてもう一つ、本質的な問題は、福島県民全体の健康づくりです。
子どもたちの健康は、その御家庭における、食生活や運動習慣、親御さん、おじいちゃん、おばあちゃんなどの影響が非常に大きいと思います。
福島県は、県民全体の健康指標がかなり悪い現実があります。
若干改善はしていますが、まだまだであります。子どもたちの鑑になる親の世代、おじいちゃん、おばあちゃんの世代も含めて、未来を担う子どもたちのためにも、「自分たち自身が一歩一歩良くしていこう」という思いで健康づくりに取り組んでいただけるよう、令和8年度当初予算においても、「健民アプリをやってみたい」と、モチベーションが上がるような工夫をしているところであります。
例えば、減塩について、福島県はものすごく塩分摂取量が高かったのですが、今はそれが中位に近づきつつあります。
努力を無理なく継続することで、良くなるという現実も見えてきていますので、県民の皆さん、若い世代の皆さんも含めて、より健康長寿になるような県づくりを、県として一生懸命取り組みたいと考えています。
(終了)
【発表事項】
1 令和7年度2月補正予算の概要について
→総務部財政課 電話024-521-7027
2 新しい県オリジナル水稲品種について
→農林水産部農業振興課 電話024-521-7317
→農林水産部水田畑作課 電話024-521-7359
→農林水産部農産物流通課 電話024-521-7388
【質問事項】
1 令和7年度2月補正予算について
→総務部財政課 電話024-521-7027
2 物価高対策について
→総務部財政課 電話024-521-7027
4 新しい県オリジナル水稲品種の名称の公募について
→農林水産部農産物流通課 電話024-521-7388
5 新しい県オリジナル水稲品種の展開について
→農林水産部農業振興課 電話024-521-7317
→農林水産部水田畑作課 電話024-521-7359
7 学校保健統計調査について
→(統計結果に関すること)
企画調整部統計課 電話024-521-7144
→(統計結果を踏まえた行政対応に関すること)
教育庁健康教育課 電話024-521-7777